2026/01/18 20:45
第1章:はじめに
1.1 本データベースの目的
九星干支は、東洋占術における最も基礎的なデータです。方位学、日選び、運勢判断など、あらゆる実践的な占術において、正確な九星と干支の情報が不可欠です。しかし、これまで長期間にわたる信頼できるデータベースは存在せず、実務家や研究者は毎回手作業で計算するか、断片的な資料を組み合わせるしかありませんでした。
特に問題となるのが「変遁日」の計算です。変遁日は九星の配置が切り替わる基準日であり、月盤の九星配置を決定する重要な暦注ですが、その計算ルールは複雑で、流派によって異なる解釈も存在します。このため、信頼できる計算基準に準拠した大規模データベースの構築が長年求められてきました。
本データベースは、カシオ計算サイトという広く認知された信頼性の高い計算方法に準拠し、200年分73,049日分という前例のない規模で、九星干支の完全データを提供します。これにより、実務家は計算の手間から解放され、研究者は長期的なパターン分析が可能になります。
1.2 データベースの規模と構造:使いやすさを追求した設計
本データベースの最大の特徴は、その圧倒的な規模と、実用性を重視した構造設計にあります。1日1行、年・月・日・時間の九星・干支を記録した、10年分1ファイル(約3,650日分・3,650行)、200年分20ファイル、合計73,049行からなる超大規模データベースです。
表1-1:データベースの全体構成
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項目 |
内容 |
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データ密度 |
1日1行(1行で1日の完全情報を記録) |
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1ファイルの規模 |
10年分・約3,650日分・3,650行 |
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ファイル数 |
20ファイル(10年単位で分割) |
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総データ行数 |
73,049行 |
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対象期間 |
1866年(慶応2年)~2065年(令和47年) |
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収録項目数 |
6項目(年月日・九星・干支・納音・十二直・二十八宿) |
データ密度の利点:1日1行の設計思想
多くの暦データベースは、年単位や月単位での情報提供に留まりますが、本データベースは1日1行という細密な粒度でデータを記録しています。これにより、以下の利点が生まれます。
第一に、日付を指定すれば即座に該当行を参照できるため、検索が極めて容易です。Excelのフィルター機能を使えば、特定の九星や干支の日だけを瞬時に抽出できます。第二に、1行に1日分の情報が完結しているため、データの加工や統計処理が容易です。複数日のデータを比較する際も、行単位で処理すれば済みます。第三に、時間帯別の干支情報まで収録しているため、時刻を指定した詳細な分析が可能です。
ファイル分割の利点:10年単位の実用設計
200年分のデータを1つのファイルにまとめることも技術的には可能ですが、本データベースは10年単位で20ファイルに分割しています。この設計には明確な実用上の理由があります。
表1-2:10年単位分割の利点
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利点 |
説明 |
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動作速度 |
1ファイル約3,650行のため、Excelでも快適に動作 |
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必要な時代のみ購入 |
明治時代の研究者は明治期のみ、現代の実務家は現代のみ購入可能 |
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ファイル管理の容易性 |
時代別にファイルが分かれているため、目的のデータを探しやすい |
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バックアップの効率 |
必要な時代のファイルのみをバックアップ可能 |
実務的な観点から言えば、九星気学の実践者が必要とするデータは、通常、現在から過去数十年程度です。一方、歴史研究者は特定の時代に集中してデータを必要とします。全時代のデータを一度に扱う必要性は稀であり、むしろ必要な時代のファイルだけを効率的に扱えることが重要です。
1.3 収録データ項目:実用性を重視した6項目
本データベースは、東洋占術の実務において必要十分な6つのデータ項目を収録しています。項目数を絞り込んだのは、データの見やすさと処理速度を重視したためです。
表1-3:収録データ項目の詳細
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項目 |
内容 |
実用例 |
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日付 |
西暦・和暦の両方を記載 |
歴史的事件との照合、現代カレンダーとの対応 |
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九星 |
年・月・日の三盤を完備 |
方位吉凶判断、運勢分析、引っ越し日選び |
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干支 |
60干支を完全記録(干支インデックス0-59) |
四柱推命、納音判断、干支相性分析 |
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納音 |
干支に対応する五行属性 |
相性判断、吉凶分析、属性バランス確認 |
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十二直 |
建・除・満・平・定・執・破・危・成・納・開・閉 |
日の吉凶判断、行事日程選定 |
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二十八宿 |
東方青龍・北方玄武・西方白虎・南方朱雀の28星宿 |
詳細な日時吉凶判断、婚礼日選び |
データ項目選定の理由
これら6項目は、九星気学の基礎データとして最も頻繁に参照されるものです。例えば、引っ越しの吉日を選ぶ際には、九星による方位判断に加えて、十二直や二十八宿による日の吉凶を総合的に判断します。また、過去の歴史的事件を検証する際には、その日の干支と九星の組み合わせから、当時の「気」の状態を推測します。
さらに重要なのは、時間帯別の干支情報も収録している点です。四柱推命や奇門遁甲など、時刻を重視する占術では、日だけでなく時間帯(時辰)の干支が必要になります。本データベースは、12の時間帯それぞれの干支を収録しているため、時刻を指定した詳細な分析が可能です。
1.4 対象期間:1866年から2065年までの200年間
本データベースの対象期間は、1866年(慶応2年)から2065年(令和47年)までの200年間です。この期間設定には、歴史的検証と未来予測の両方を可能にするという明確な意図があります。
表1-4:対象期間の時代区分
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期間 |
時代区分 |
日数 |
ファイル数 |
主な歴史的意義 |
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1866-1875年 |
幕末~明治初期 |
3,653日 |
1ファイル |
明治維新、近代日本の始まり |
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1876-1915年 |
明治~大正初期 |
14,610日 |
4ファイル |
日清・日露戦争、産業革命 |
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1916-1945年 |
大正~昭和戦前 |
10,957日 |
3ファイル |
第一次・第二次世界大戦 |
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1946-1985年 |
昭和戦後~経済成長期 |
14,610日 |
4ファイル |
高度経済成長、バブル期 |
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1986-2025年 |
平成~令和 |
14,610日 |
4ファイル |
現代日本、データ分析の基準期間 |
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2026-2065年 |
未来40年 |
14,609日 |
4ファイル |
未来予測、長期計画立案 |
過去検証の重要性:明治維新からの150年
1866年という起点は、明治維新の直前に当たります。日本が近代国家へと変貌を遂げたこの時期から現代に至るまでの150年間は、日本史上最も激動の時代であり、九星干支との相関を検証する上で極めて重要な期間です。
例えば、関東大震災(1923年)、太平洋戦争開戦(1941年)、バブル崩壊(1990年)など、日本の歴史的転換点における九星配置を分析することで、特定の九星配置と社会的事象との関連性を研究できます。個人レベルでも、自身や家族の重要な出来事(誕生、結婚、転職など)の日付と九星干支を照合することで、パターンを発見できる可能性があります。
未来予測の可能性:2065年までの40年
一方、2065年までの未来データは、長期的な計画立案に活用できます。事業の開始日、建物の起工日、重要契約の締結日など、将来の吉日を選定する際に、数年先、数十年先のデータが必要になる場合があります。
特に不動産開発や大型プロジェクトでは、計画から完成まで10年以上かかることも珍しくありません。2065年までのデータがあれば、プロジェクトの各フェーズ(起工、上棟、竣工など)の吉日を、数十年の視野で選定できます。
1.5 想定読者と使用環境
本データベースは、九星気学、東洋占術の実践者、研究者、およびデータ分析に興味のある方を対象としています。
表1-5:想定読者と活用シーン
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読者層 |
主な用途 |
必要な時代 |
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九星気学の実務家 |
顧客への吉日選定、方位鑑定 |
現在±10年(2016-2035年) |
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占術研究者 |
歴史的検証、パターン分析 |
全時代(1866-2065年) |
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歴史研究者 |
特定時代の暦注研究 |
研究対象時代のみ |
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データサイエンティスト |
統計分析、機械学習のデータセット |
全時代(大規模データが必要) |
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個人ユーザー |
自己分析、家族の記念日照合 |
出生年前後±50年 |
使用環境としては、Excel 2016以降、LibreOffice Calc、Google スプレッドシート(インポート後)など、CSV形式を扱える一般的な表計算ソフトを想定しています。Windows、Mac、Linux、いずれの環境でも使用可能です。特別なソフトウェアや専門知識は不要であり、Excelの基本操作(フィルター、並び替え、検索)ができれば、すぐに活用できます。
